戸籍・住民票

戸籍謄本はコンビニで取れる?必要なもの・取り方・取れないケースを元市役所職員が解説

「戸籍謄本が必要になったけれど、市役所へ行く時間がない」

「戸籍謄本も住民票のようにコンビニで取れる?」

「本籍地が今住んでいる市区町村と違っても大丈夫?」

このように迷っている方もいるのではないでしょうか。

戸籍謄本は、本籍地の市区町村がコンビニ交付に対応しているなど、条件を満たせばコンビニで取得できます。

ただし、マイナンバーカードを持っていれば、どの戸籍でも取れるわけではありません。

特に、現在住んでいる市区町村と本籍地が違う場合は、事前に本籍地への「利用登録申請」が必要です。

また、コンビニで取れる時間や手数料は自治体によって異なります。除籍謄本や改製原戸籍が必要な場合は、通常のコンビニ交付とは別の取得方法を確認しなければなりません。

この記事では、戸籍謄本をコンビニで取れる条件、必要なもの、実際の取り方、本籍地が違う場合の手続き、取れない原因までわかりやすく解説します。

まずは、自分の本籍地と、その自治体が戸籍証明書のコンビニ交付に対応しているかを確認するところから始めましょう。

戸籍謄本はコンビニで取れる?まず確認したい条件

戸籍謄本は、対応するコンビニなどに設置されたマルチコピー機を使って取得できる場合があります。

現在のコンピュータ化された戸籍では、一般に「戸籍謄本」と呼ばれている証明書は**「戸籍全部事項証明書」**です。

そのため、マルチコピー機の画面に「戸籍謄本」という表示が見当たらない場合は、「戸籍全部事項証明書」を選びます。

コンビニで取れるかどうかは、まず次の表で確認すると分かりやすいでしょう。

あなたの状況確認すること
住所地と本籍地が同じその自治体が戸籍のコンビニ交付に対応しているか確認
住所地と本籍地が違う本籍地が「戸籍(本籍地)」に対応しているか確認し、事前に利用登録
本籍地が対応していない窓口・郵送・広域交付など別の取得方法を検討

ここでいう「住所地」は現在住民登録している市区町村、「本籍地」は戸籍が置かれている市区町村です。

たとえば現在は東京都内に住んでいても、本籍地が大阪府内ということはあります。

戸籍謄本のコンビニ交付で重要なのは、現在住んでいる自治体だけでなく、本籍地の自治体が対応しているかを確認することです。

住民票をコンビニで取れる自治体だからといって、戸籍謄本にも対応しているとは限りません。

本籍地の市区町村が戸籍のコンビニ交付に対応している必要がある

戸籍謄本をコンビニで取得するには、本籍地の市区町村が戸籍証明書のコンビニ交付に対応している必要があります。

対応する証明書の種類は自治体によって異なります。

コンビニへ行く前に、J-LIS(地方公共団体情報システム機構)の「利用できる市区町村」や、本籍地の自治体公式サイトで確認しておきましょう。

住所地と本籍地が同じ場合は、J-LISの検索結果にある「戸籍」の欄を確認します。

住所地と本籍地が異なる場合は、「戸籍(本籍地)」に対応しているかを確認してください。

単に「コンビニ交付を実施している」というだけでは判断しないことがポイントです。

住所地と本籍地が違う場合は利用登録が必要

現在住んでいる市区町村と本籍地が違う場合でも、本籍地が対応していればコンビニで戸籍謄本を取得できます。

ただし、事前に本籍地への利用登録申請が必要です。

利用登録は、対応するコンビニなどのマルチコピー機から行う方法と、ICカードリーダーを備えたパソコンから申請する方法があります。

マルチコピー機から申請する場合は、本籍や戸籍の筆頭者氏名、連絡先などの情報を入力し、マイナンバーカードを使って申請します。

申請後、本籍地の市区町村で確認が行われます。

申請時に表示された申請番号を使って利用登録状況を確認し、「利用登録完了」になってから戸籍証明書を取得します。

そのため、利用登録を申請した直後にコンビニで戸籍謄本を発行できるとは限りません。

利用登録にかかる日数は自治体によって異なります。急いでいる場合は、本籍地の自治体公式サイトで処理期間を確認するか、戸籍担当窓口へ問い合わせるとよいでしょう。

住所地と本籍地が違う場合の詳しい流れは、J-LISの「本籍地の戸籍証明書取得方法」でも確認できます。

戸籍謄本をコンビニで取るために必要なもの

実物のマイナンバーカードを使って戸籍謄本を取得する場合は、主に次のものを準備します。

  • 有効な利用者証明用電子証明書が搭載されたマイナンバーカード
  • 利用者証明用電子証明書の暗証番号
  • 交付手数料
  • 住所地と本籍地が異なる場合は、事前の利用登録

利用者証明用電子証明書の暗証番号は数字4桁です。

暗証番号を3回連続で間違えるとロックされ、そのままではコンビニ交付を利用できません。

暗証番号を忘れている場合は、何度も思いつく番号を入力するのではなく、先に再設定の方法を確認したほうが安心です。

詳しくは、マイナンバーカードの暗証番号を忘れた場合の再設定方法をご確認ください。

スマートフォンで戸籍謄本を取れる場合もある

現在は、対応するスマートフォンのマイナンバーカード機能を利用して、コンビニで証明書を取得できる場合もあります。

ただし、利用する自治体と店舗・マルチコピー機の両方がスマートフォンに対応している必要があります。

また、住所地と本籍地が異なる場合の本籍地利用登録は、スマートフォンでは申請できません。実物のマイナンバーカードが必要です。

そのため、本籍地と住所地が違う方は、まず実物のマイナンバーカードを準備して利用登録を進めましょう。

戸籍謄本をコンビニで取る方法

必要な条件を満たしていれば、対応するコンビニなどのマルチコピー機から戸籍謄本を取得できます。

基本的な流れは次のとおりです。

  1. マルチコピー機で「行政サービス」などを選ぶ
  2. 「証明書交付サービス」を選ぶ
  3. マイナンバーカードなどを使って本人確認をする
  4. 利用者証明用電子証明書の暗証番号を入力する
  5. 証明書を発行する市区町村を選ぶ
  6. 「戸籍全部事項証明書」を選ぶ
  7. 必要な部数などを確認する
  8. 手数料を支払う
  9. 証明書と領収書を受け取る

マルチコピー機によって、メニュー名や画面表示が多少異なります。

戸籍謄本が必要な場合は、**「戸籍全部事項証明書」**を選ぶことを覚えておくと迷いにくいでしょう。

戸籍に記載されている一部の人だけの証明が必要な場合は、「戸籍個人事項証明書」が戸籍抄本に相当します。

「戸籍謄本と戸籍抄本のどちらを取ればよいか分からない」という方は、戸籍抄本と戸籍謄本の違いも確認しておきましょう。

戸籍謄本を取れるコンビニは?

コンビニ交付に対応するマルチコピー機が設置されている店舗で利用できます。

セブン‐イレブン、ローソン、ファミリーマートなどのコンビニのほか、対応するスーパーなどで利用できる場合もあります。

ただし、同じチェーンでも、対応するマルチコピー機が設置されていない店舗では利用できません。

本籍地から離れた地域に住んでいても、必要な条件を満たしていれば、本籍地まで行かずに全国の対応店舗で取得できます。

つまり、本籍地と同じ市区町村や都道府県にあるコンビニまで行く必要はありません。

利用できる店舗や市区町村は、J-LISのコンビニ交付サイトで事前に確認しておくと安心です。

戸籍謄本のコンビニ交付はいくら?

戸籍謄本のコンビニ交付手数料は、自治体によって異なります。

「戸籍謄本は1通450円」と見かけることがありますが、コンビニ交付の料金まで全国一律に450円というわけではありません。

自治体によっては、窓口よりコンビニ交付の手数料を安く設定しています。

具体的な金額については、本籍地の市区町村公式サイトで確認してください。

戸籍謄本は土日や夜間でもコンビニで取れる?

コンビニ交付サービス全体では、原則として毎日6時30分から23時まで利用できると案内されています。

ただし、戸籍証明書の利用時間や曜日は自治体によって異なります。

戸籍だけ平日の日中に限定している自治体もあれば、土日にも利用できる自治体があります。

システムメンテナンスなどで一時的にサービスを停止することもあります。

そのため、

  • コンビニだから土日でも必ず取れる
  • 夜11時までなら戸籍謄本を必ず取れる

とは考えず、本籍地の自治体が定めている戸籍証明書の利用時間を確認してから出かけることをおすすめします。

戸籍謄本がコンビニで取れない主な原因

マイナンバーカードを持ってコンビニへ行ったのに戸籍謄本が取れない場合は、いくつかの原因が考えられます。

主なものは次のとおりです。

  • 本籍地が戸籍のコンビニ交付に対応していない
  • 住所地と本籍地が異なり、利用登録をしていない
  • 利用登録がまだ完了していない
  • 暗証番号を間違えている、またはロックされている
  • 電子証明書が有効期限切れになっている
  • 婚姻届や出生届などを出した直後で戸籍への反映が終わっていない
  • コンビニでは発行できない種類の戸籍を取ろうとしている
  • 自治体やシステムがメンテナンス中になっている

順番に確認してみましょう。

本籍地の自治体が戸籍のコンビニ交付に対応していない

まず確認したいのが、本籍地の自治体の対応状況です。

現在住んでいる自治体で住民票をコンビニ取得できても、本籍地が戸籍証明書のコンビニ交付に対応していなければ戸籍謄本は取得できません。

J-LISの「利用できる市区町村」や本籍地の自治体公式サイトで、戸籍全部事項証明書が対象になっているか確認してください。

本籍地の利用登録が終わっていない

住所地と本籍地が違う場合は、本籍地への利用登録が必要です。

申請を済ませていても、本籍地の市区町村による確認が終わっていなければ取得できません。

利用登録申請をしたときの申請番号を使って登録状況を確認できます。

「利用登録完了」になってからコンビニで取得しましょう。

暗証番号が違う・ロックされている

利用者証明用電子証明書の4桁の暗証番号を間違えている場合も、コンビニ交付を利用できません。

3回連続で間違えるとロックされます。

番号がはっきり分からない場合は、何度も入力を試すのではなく、暗証番号の再設定・ロック解除方法を確認してください。

電子証明書の有効期限が切れている

マイナンバーカード本体とは別に、カードに搭載されている電子証明書にも有効期限があります。

利用者証明用電子証明書が期限切れになっていると、コンビニ交付を利用できません。

また、電子証明書を更新したあと、本籍地利用登録をもう一度行う必要があるかどうかは自治体によって異なります。

以前は取得できたのに、電子証明書の更新後から戸籍だけ取れなくなった場合は、本籍地の市区町村へ確認してください。

婚姻届や出生届などを出した直後

婚姻届や出生届など、戸籍の内容が変わる届出をした直後は、新しい内容が戸籍へ反映されるまで時間がかかります。

反映処理の途中では、コンビニで戸籍証明書を取得できない場合があります。

また、自分自身の届出だけでなく、同じ戸籍にいる人の届出によって影響することもあります。

反映までの日数は一律ではありません。

「婚姻届を出したばかりで、新しい戸籍謄本がすぐ必要」といった場合は、コンビニへ行く前に本籍地の戸籍担当窓口へ確認すると確実です。

除籍謄本や改製原戸籍を取ろうとしている

J-LISのコンビニ交付サービスで戸籍証明書として案内されているのは、戸籍全部事項証明書や戸籍個人事項証明書などです。

除籍謄本や改製原戸籍が必要な場合は、通常のコンビニ交付とは別の取得方法を確認してください。

相続手続きでは、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集めるため、現在の戸籍だけでは足りず、除籍や改製原戸籍が必要になることがあります。

詳しくは、除籍謄本とは?必要になる場面と取得方法も参考にしてください。

コンビニで取れないときはコンビニ店員ではなく自治体へ確認する

戸籍謄本が発行できないと、コンビニの店員に聞きたくなるかもしれません。

しかし、コンビニの店舗では、戸籍の内容や自治体側の登録状況などを確認することはできません。

利用条件や発行された証明書について確認したい場合は、本籍地など証明書を発行する市区町村へ問い合わせましょう。

問い合わせるときは、次の内容を整理しておくと確認しやすくなります。

  • 本籍地
  • 現在の住所地
  • 利用登録をしたか
  • いつ利用登録を申請したか
  • マイナンバーカードの電子証明書を最近更新したか
  • マルチコピー機の画面にどのような表示が出たか

コンビニで戸籍謄本を取れない場合の取得方法

コンビニで取得できなくても、戸籍謄本を取る方法がなくなるわけではありません。

主な方法には、次のものがあります。

  • 本籍地の市区町村窓口で請求する
  • 本籍地へ郵送で請求する
  • 本籍地以外の市区町村窓口で「広域交付」を利用する

本籍地が遠方にある方は、特に広域交付を知っておくと選択肢が増えます。

本籍地の市区町村へ窓口・郵送で請求する

従来どおり、本籍地の市区町村へ戸籍証明書を請求できます。

コンビニ交付に対応していない場合や、コンビニでは取得できない戸籍が必要な場合は、窓口や郵送請求を検討しましょう。

請求できる人や必要書類、郵送時の手数料の支払方法などは、本籍地の市区町村公式サイトで確認してください。

本籍地以外の市区町村窓口で「広域交付」を利用する

2024年3月1日から、本籍地以外の市区町村の戸籍窓口でも、一定の戸籍証明書・除籍証明書を請求できる**「広域交付」**が始まりました。

ここで注意したいのは、広域交付とコンビニ交付は別の制度だということです。

「2024年から本籍地以外のコンビニでも戸籍謄本を取れるようになった」という意味ではありません。

広域交付は、市区町村の戸籍担当窓口で利用する制度です。

広域交付を利用して請求できるのは、本人、配偶者、父母や祖父母などの直系尊属、子や孫などの直系卑属です。

請求する本人が戸籍担当窓口へ出向く必要があり、代理人や郵送による広域交付の請求はできません。

また、コンピュータ化されていない一部の戸籍・除籍や、個人事項証明書など、広域交付の対象にならないものもあります。

制度の詳しい条件は、法務省の「戸籍法の一部を改正する法律について」も確認してください。

必要な戸籍が広域交付の対象になるか分からない場合は、利用する市区町村の戸籍担当窓口へ事前に問い合わせると安心です。

戸籍謄本のコンビニ取得でよくある質問

マイナンバーカードがなくてもコンビニで戸籍謄本を取れますか?

コンビニ交付では、マイナンバーカードまたは対応するスマートフォンを利用します。

ただし、スマートフォンを利用できるかどうかは自治体・店舗によって異なります。

また、住所地と本籍地が異なる場合の利用登録には、実物のマイナンバーカードが必要です。

利用できない場合は、窓口や郵送、条件を満たせば広域交付など別の方法を検討しましょう。

本籍地が分からない場合はどうすればいいですか?

戸籍謄本を請求するときには、本籍地や戸籍の筆頭者を確認する必要があります。

本籍地が分からない場合は、家族に確認するほか、本籍を記載した住民票の写しを取得して確認する方法があります。

通常の住民票では本籍を省略することも多いため、取得するときに本籍の記載が必要であることを確認してください。

本籍を住民票に記載する場合の注意点は、住民票に本籍やマイナンバーは載せるべき?で詳しく解説しています。

家族の戸籍謄本も自分のマイナンバーカードで取れますか?

家族であれば、どの戸籍でも自分のマイナンバーカードでコンビニ取得できるわけではありません。

自治体のコンビニ交付では、本人や同一戸籍に記載されている人の戸籍証明書を対象としている例があります。

親子でも、結婚などによって戸籍が別になっていれば、コンビニでは取得できない場合があります。

必要な相手の戸籍を取得できるかは、本籍地の市区町村公式サイトで確認してください。

なお、窓口請求や広域交付ではコンビニ交付と請求できる範囲が異なります。

除籍謄本や改製原戸籍もコンビニで取れますか?

通常のコンビニ交付では、現在の戸籍全部事項証明書や戸籍個人事項証明書などが対象です。

除籍謄本や改製原戸籍が必要な場合は、本籍地への窓口・郵送請求や、対象となる場合は広域交付などを確認してください。

コンビニで発行した戸籍謄本は正式な証明書として使えますか?

コンビニ交付サービスで取得した戸籍全部事項証明書は、市区町村が発行する証明書です。

ただし、提出先によって、

  • 戸籍全部事項証明書が必要なのか
  • 戸籍個人事項証明書でもよいのか
  • 発行から何か月以内などの条件があるのか

が異なる場合があります。

証明書を取得する前に、提出先が求めている戸籍の種類や条件を確認しておくと、取り直しを防ぎやすくなります。

まとめ|まず本籍地が戸籍のコンビニ交付に対応しているか確認しよう

戸籍謄本は、条件を満たせばコンビニで取得できます。

一番大切なのは、マイナンバーカードを持っているかだけで判断せず、本籍地の市区町村が戸籍証明書のコンビニ交付に対応しているかを確認することです。

住所地と本籍地が異なる場合は、本籍地への利用登録も必要になります。

手続きの流れを簡単にまとめると、**「本籍地を確認する → 本籍地のコンビニ交付対応状況を確認する → 住所地と本籍地が違う場合は利用登録する → 利用登録完了後にコンビニで取得する」**という順番です。

手数料や利用時間、利用登録にかかる期間などは自治体によって異なるため、本籍地の自治体公式サイトも確認しておきましょう。

コンビニで取得できない場合も、本籍地への窓口・郵送請求や、本籍地以外の市区町村窓口で利用できる広域交付などがあります。

急いで戸籍謄本が必要な場合は、「コンビニで取れない=本籍地まで行かなければならない」と考えず、必要な戸籍の種類と利用できる取得方法を確認してから手続きを進めると安心です。

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