マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が近づくと、「市役所へ何を持って行けばいい?」「有効期限通知書をなくしたけれど更新できる?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、本人が電子証明書を更新する場合は、有効期間内のマイナンバーカードを持参するのが基本です。
有効期限通知書が届いている場合は一緒に持って行きましょう。ただし、有効期限通知書をなくしていても更新できます。
また、更新時には電子証明書の暗証番号を入力します。暗証番号を忘れていても窓口で再設定できるため、それだけで更新できなくなるわけではありません。
この記事では、マイナンバーカードの電子証明書を更新するときに必要なものを、本人・代理人に分けてわかりやすく解説します。
期限を過ぎてしまった場合や暗証番号を忘れた場合の対応も紹介しますので、市区町村の窓口へ行く前の確認に役立ててください。
マイナンバーカードの電子証明書更新に必要なもの
本人が電子証明書を更新するときは、次のものを確認しておきましょう。
| 確認するもの | ポイント |
|---|---|
| マイナンバーカード | 有効期間内のカードを持参します |
| 有効期限通知書 | 届いていれば持参します。なくても更新できます |
| 暗証番号 | 電子証明書の更新時に入力します |
| その他の本人確認書類 | 暗証番号を忘れた場合など、自治体によって必要になることがあります |
最も重要なのは、有効期間内のマイナンバーカードです。
電子証明書はマイナンバーカードのICチップに記録されているため、窓口では現在使っているカードに新しい電子証明書を書き込みます。
J-LIS(地方公共団体情報システム機構)では、本人が更新する場合の持ち物として、有効期間内のマイナンバーカードと有効期限通知書を案内しています。ただし、有効期限通知書がなくても手続きできます。
そのため、「通知書をなくしたから更新できない」と考える必要はありません。
有効期限通知書をなくしても更新できる
電子証明書の有効期限が近づくと、J-LISから有効期限通知書が送られてきます。
有効期限を迎える方には、おおむね2~3か月前を目安に通知されます。
ただし、有効期限通知書そのものが更新の必須条件ではありません。
本人が窓口で更新する場合は、有効期限通知書が手元になくても手続きできます。
「通知書を捨ててしまった」「どこに置いたか分からない」という場合も、マイナンバーカードを用意して手続きを確認しましょう。
ただし、代理人が更新する場合は注意が必要です。
代理人手続きでは、有効期限通知書に同封される「照会書兼回答書」が必要です。通知書が届いていない場合は、住民登録のある市区町村へ照会書兼回答書の郵送を依頼するようJ-LISが案内しています。
電子証明書の更新では暗証番号を入力する
電子証明書を更新するときは、マイナンバーカードを受け取った際などに設定した暗証番号を使用します。
電子証明書に関係する主な暗証番号は次の2種類です。
- 署名用電子証明書:6~16文字の英数字
- 利用者証明用電子証明書:数字4桁
署名用電子証明書の暗証番号は、英字と数字を組み合わせて設定し、英字は大文字を使用します。
署名用電子証明書は、e-Taxなどで電子文書を送信するときに使用するものです。
利用者証明用電子証明書は、マイナポータルへのログインや、コンビニで住民票などを取得するときに利用します。
なお、15歳未満の方には、署名用電子証明書は原則として搭載されません。
また、自治体によっては、電子証明書更新時に「住民基本台帳用」の数字4桁の暗証番号も照合します。たとえば横浜市では、住民基本台帳用・利用者証明用電子証明書用・署名用電子証明書用の3種類を確認すると案内しています。
カードを受け取ったときに暗証番号を書いた控えを保管している場合は、来庁前に確認しておくと手続きがスムーズです。
暗証番号を忘れても電子証明書は更新できる
暗証番号を忘れていても、電子証明書を更新できなくなるわけではありません。
J-LISでは、更新時に暗証番号を忘れている場合は、市区町村の窓口で再設定できると案内しています。
ただし、暗証番号を再設定するときの本人確認書類には自治体差があります。
たとえば大阪市阿倍野区では、暗証番号を忘れた場合、マイナンバーカードに加えて運転免許証などの本人確認書類1点を持参するよう案内しています。
そのため、暗証番号が分からない場合は、
- 追加の本人確認書類が必要か
- どの本人確認書類を使えるか
を来庁前に市区町村の公式サイトや電話で確認しておくと安心です。
暗証番号そのものを忘れた場合の詳しい対応については、マイナンバーカードの暗証番号を忘れたら?再設定方法とロック解除を元市役所職員が解説でも詳しく解説しています。
電子証明書を更新できるのはいつから?
電子証明書は、有効期限が近づくと更新できるようになります。
J-LISの正確な案内では、**「有効期間の満了する日までの期間が3か月未満になった日から」**更新できます。デジタル庁では、一般向けに「有効期限の3か月前から」と案内しています。
有効期限通知書が届いたら、記載内容を確認して早めに手続きしましょう。
電子証明書の有効期限はカード本体とは別
マイナンバーカード本体と電子証明書には、それぞれ別の有効期限があります。
電子証明書の有効期限は、原則として年齢にかかわらず、発行日から5回目の誕生日までです。
そのため、
「マイナンバーカード本体はまだ有効なのに、電子証明書だけ期限が切れる」
ということがあります。
電子証明書の有効期限は、カード表面の記入欄やマイナポータルで確認できます。カード表面の電子証明書有効期限欄は、印字されていない場合があります。
なお、在留期間の定めがある外国人住民などは、在留期間との関係で電子証明書の有効期限が通常より短くなる場合があります。該当する方は、カードや自治体の案内を確認してください。
電子証明書の更新はどこでする?
電子証明書の更新は、住民登録のある市区町村の窓口で行います。
ただし、実際に受け付ける場所は自治体によって異なります。
自治体によっては、
- 市役所・区役所
- 支所・出張所
- マイナンバーカード専用窓口
- 自治体が指定した郵便局
などで受け付ける場合があります。
また、事前予約が必要な自治体もあれば、予約なしで受け付ける自治体もあります。J-LISも、予約制の市区町村があるため事前確認するよう案内しています。
窓口へ行く前に、
- どの窓口で更新できるか
- 予約が必要か
- 受付時間
- 暗証番号を忘れた場合の持ち物
- 代理人の場合の必要書類
を自治体の公式サイトで確認しておくと、出直しを防ぎやすくなります。
電子証明書の更新はオンラインではできない
「マイナンバーカードを使ってオンライン手続きができるなら、電子証明書も自宅で更新できるのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし、電子証明書の更新はオンラインではできません。
電子証明書はオンラインで本人確認をするためのものであり、発行時には対面で本人確認を行う必要があるため、市区町村窓口で更新します。
一方、マイナンバーカード本体の更新では、事前の交付申請をオンラインで行う方法があります。
「カード本体の更新」と「電子証明書だけの更新」は別の手続きなので、混同しないよう注意しましょう。
電子証明書の更新手数料は無料
有効期限を迎えることによる電子証明書の更新手数料は無料です。
通常の有効期限到来による更新で手数料を支払う必要はありません。
ただし、
「マイナンバーカードに関する手続きはすべて無料」
という意味ではありません。
マイナンバーカードを紛失したことなどによる再交付では、手数料が発生するケースがあります。
今回のような有効期限到来による電子証明書の更新は無料と覚えておきましょう。
代理人が電子証明書を更新するときに必要なもの
本人が窓口へ行くことが難しい場合は、代理人による電子証明書の更新も可能です。
J-LISが案内している基本的な必要書類は次のとおりです。
- 申請者本人の有効期間内のマイナンバーカード
- 照会書兼回答書
- 代理人の顔写真付き本人確認書類
- 有効期限通知書
有効期限通知書そのものはなくても手続きできますが、代理人の場合は照会書兼回答書を準備する必要があります。
有効期限通知書が届いておらず、照会書兼回答書が手元にない場合は、住民登録のある市区町村へ郵送を依頼してください。
照会書兼回答書は本人が記入して封をする
代理人による更新では、申請者本人が照会書兼回答書に必要事項を記入します。
記入後は、書類を封筒に入れて封をした状態で代理人へ渡します。
暗証番号などを代理人に見せないためです。
J-LISでは、照会書兼回答書に記入した暗証番号に誤りがあると、即日の更新ができないと案内しています。
代理人へ依頼するときは、暗証番号を思い込みで書かず、設定時の控えなどを確認して記入しましょう。
なお、自治体によっては「回答書兼委任状」など名称が異なることがあります。
代理人手続きは本人申請より確認事項が多いため、来庁前に自治体の公式サイトを見るか、窓口へ電話して必要書類を確認することをおすすめします。
電子証明書の有効期限を過ぎても手続きできる
電子証明書の有効期限までに更新できなくても、今後ずっと使えなくなるわけではありません。
有効期限を過ぎたあとでも、電子証明書を再び使えるようにする手続きは可能です。
J-LISのFAQでは期限後の手続きを「再発行」と案内しているページがある一方、「有効期限が過ぎた場合も更新は可能」と案内しているページもあります。
読者としては名称よりも、
「期限を過ぎても窓口で手続きできる」
と理解しておけば大丈夫です。
ただし、J-LISでは期限後のマイナンバーカード以外の持ち物について、市区町村へ確認するよう案内しています。
期限が切れている場合は、来庁前に住民登録のある市区町村へ確認しましょう。
電子証明書が期限切れになると何ができなくなる?
電子証明書が有効期限切れになると、電子証明書を利用する各種サービスに影響します。
たとえば、
- マイナポータルへのログイン
- e-Taxなどの電子申請
- コンビニ交付
- オンラインでの本人確認
- 電子証明書を使った一部の民間サービス
などです。
住民票などをコンビニで取得するためには、利用者証明用電子証明書が使われます。
住民票のコンビニ交付については、住民票はコンビニで取れる?必要なもの・手順・取れないケースを元市役所職員が解説で詳しく紹介しています。
印鑑登録証明書については、印鑑登録証明書はコンビニで取れる?必要なもの・取り方・取れない原因を解説も参考にしてください。
電子証明書が切れてもカード本体まで無効になるわけではない
ここは特に勘違いしやすいポイントです。
電子証明書の期限が切れていても、マイナンバーカード本体の有効期限が残っていれば、カード本体は本人確認書類として引き続き利用できます。
つまり、
「電子証明書が期限切れ=マイナンバーカード自体も使えない」
というわけではありません。
カード本体と電子証明書は分けて考えましょう。
電子証明書が期限切れでもマイナ保険証はすぐ使えなくならない
マイナ保険証を利用している方は、「電子証明書の有効期限が切れたら病院で使えないの?」と心配になるかもしれません。
現在の制度では、電子証明書の有効期限が切れても、有効期限満了日が属する月の末日から3か月間は、引き続きマイナ保険証として医療機関等を受診できます。
ただし、この期間に医療機関が確認できるのは保険資格に関する情報で、診療情報や薬剤情報は確認できません。
そのため、マイナ保険証として使える期間が残っていても、電子証明書は早めに更新しておくのがおすすめです。
また、有効期限の3か月後の末日までに電子証明書を更新した場合は、マイナ保険証の利用登録をあらためて行う必要はありません。
電子証明書を更新した直後はサービスを使えない場合がある
窓口で電子証明書を更新しても、すべてのサービスにその場ですぐ反映されるとは限りません。
自治体の案内を見ると、コンビニ交付やマイナポータル、e-Taxなどについて、手続き後に反映まで時間がかかるケースがあります。
たとえば仙台市では、利用目的によって電子証明書更新後に数時間~数日程度かかる場合があると案内しています。宇都宮市でも、サービスごとに反映時間の目安を分けています。
ただし、反映時間は全国共通ではありません。
電子証明書を更新した当日に、
- コンビニで住民票を取りたい
- e-Taxを利用したい
- マイナポータルで手続きをしたい
といった予定がある場合は、余裕を持って更新しておくと安心です。
よくある質問
有効期限通知書をなくしました。マイナンバーカードだけでも更新できますか?
本人が更新する場合は、有効期限通知書がなくても手続きできます。
有効期間内のマイナンバーカードを用意して、住民登録のある市区町村の窓口で手続きしてください。
ただし、暗証番号を忘れている場合などは、自治体によって追加の本人確認書類が必要になることがあります。
暗証番号を全部忘れていても更新できますか?
暗証番号を忘れていても、市区町村の窓口で再設定できます。
電子証明書の2種類の暗証番号については、一定の条件を満たせばコンビニ等のキオスク端末で初期化・再設定できる場合もあります。
ただし、署名用電子証明書と利用者証明用電子証明書の両方の暗証番号が分からない場合は、市区町村窓口で手続きが必要です。
電子証明書の期限を1日でも過ぎたら手続きできませんか?
期限を過ぎても手続きできます。
J-LISでは、更新期限を過ぎても電子証明書の再発行が可能と案内しています。
必要な持ち物の詳細は市区町村へ確認してください。
家族なら本人の代わりに更新できますか?
代理人による更新は可能です。
ただし、本人のマイナンバーカードだけを預かって窓口へ行けばよいわけではありません。
本人が記入して封入・封かんした照会書兼回答書や、代理人の顔写真付き本人確認書類などが必要です。
電子証明書を更新するとマイナンバーカードも新しくなりますか?
電子証明書だけを更新する場合は、基本的に現在のマイナンバーカードをそのまま使用します。
窓口で現在のカードのICチップに新しい電子証明書を書き込みます。
カード本体の有効期限も近い場合は、マイナンバーカード本体の更新手続きが別途必要です。
まとめ|電子証明書の更新前にカードと暗証番号を確認しよう
マイナンバーカードの電子証明書を本人が更新するときは、有効期間内のマイナンバーカードを持参するのが基本です。
有効期限通知書が届いていれば一緒に持参しましょう。ただし、本人の更新なら通知書がなくても手続きできます。
更新時には電子証明書の暗証番号を使用しますが、忘れていても窓口で再設定できます。
代理人が更新する場合は、本人手続きより必要書類が増えます。照会書兼回答書の記入・封入や代理人の顔写真付き本人確認書類などが必要なので、事前確認が大切です。
窓口へ行く前には、次の4点を確認しておきましょう。
- マイナンバーカード本体の有効期限が切れていないか
- 電子証明書の有効期限はいつか
- 暗証番号が分かるか
- 自治体で予約が必要か、どの窓口で手続きできるか
特に、予約の有無や暗証番号を忘れた場合の追加書類などは自治体によって異なります。
分からない点がある場合は、お住まいの市区町村の公式サイトを見るか、窓口へ電話して確認してから出かけると、持ち物不足による出直しを防ぎやすくなります。
参考情報
地方公共団体情報システム機構(J-LIS)
「更新手続きについて」
https://www.kojinbango-card.go.jp/card/renewal/
地方公共団体情報システム機構(J-LIS)
「電子証明書の更新期限を過ぎてしまった場合」
https://www.kojinbango-card.go.jp/faq_certificate5/
地方公共団体情報システム機構(J-LIS)
「電子証明書の更新はオンラインでできないでしょうか?」
https://www.kojinbango-card.go.jp/faq_certificate1/
デジタル庁
「マイナンバーカードおよび電子証明書の有効期限・更新」
https://www.digital.go.jp/policies/mynumber/expiration-date
デジタル庁ニュース
「マイナンバーカードと電子証明書の有効期限をご確認ください」
https://digital-agency-news.digital.go.jp/articles/2025-08-07-2
※制度・運用の確認日:2026年8月17日