子育て・出産

出産後の手続き一覧|出生届・児童手当・健康保険を順番に解説

赤ちゃんが生まれると、出生届だけでなく、児童手当や健康保険、子ども医療費助成など、いくつかの手続きを確認する必要があります。

「出生届以外に何をすればいい?」
「児童手当や健康保険はいつまで?」
「里帰り出産の場合は、どこの市役所で手続きするの?」

このように迷う方も多いでしょう。

出産後の手続きは、すべて同じ窓口でできるわけではありません。

市区町村で行うものもあれば、勤務先や加入している健康保険を通して行うものもあります。

まずは期限の近い、

出生届 → 児童手当 → 赤ちゃんの健康保険 → 子ども医療費助成

の順に確認すると整理しやすくなります。

この記事では、出産後に必要な主な手続きについて、期限や手続き先、里帰り出産で注意したいポイントまで順番に分かりやすく解説します。

※この記事は2026年9月時点の制度をもとにしています。子ども医療費助成など、自治体によって内容が異なる制度があります。

出産後に必要な手続きを一覧で確認

まずは、赤ちゃんが生まれたあとに確認したい主な手続きを一覧で見てみましょう。

手続き期限・時期の目安主な手続き先
出生届出生の日から14日以内出生地・本籍地・届出人所在地の市区町村
児童手当出生日の翌日から15日以内を意識原則、住所地の市区町村。公務員は勤務先
赤ちゃんの健康保険加入先による勤務先・健康保険、または市区町村
子ども医療費助成自治体によって異なる住所地の市区町村
妊婦のための支援給付手続き状況・自治体の案内による住所地の市区町村
出産育児一時金必要に応じて確認加入している公的医療保険
出産手当金対象者のみ加入している健康保険
育児休業等給付対象者のみ原則、勤務先を通してハローワーク

特に出生届と児童手当は期限が近いため、優先して確認しましょう。

一方、子ども医療費助成などは、申請期限や必要書類が自治体によって異なります。

「全国どこでも同じ」と考えず、住所地の市区町村の案内も確認することが大切です。

まず出生届を提出する

赤ちゃんが生まれたら、最初に確認したいのが出生届です。

国内で生まれた場合、出生届は出生の日から14日以内に提出します。

分かりやすくいうと、赤ちゃんが生まれた日を1日目として数えます。

期限の数え方や、期限を過ぎそうな場合の対応については、出生届の14日の数え方と期限を過ぎた場合の対応を確認するも参考にしてください。

出生届を提出できる場所

出生届は、原則として次の市区町村へ提出できます。

  • 赤ちゃんの出生地
  • 赤ちゃんの本籍地
  • 届出人の所在地

そのため、里帰り出産をしている場合でも、里帰り先で出生届を提出できることがあります。

ただし、出生届を提出した自治体で、児童手当や子ども医療費助成などもすべて手続きできるとは限りません。

特に里帰り出産では、出生届とその後の手続き先を分けて考える必要があります。

詳しくは、出生届をどこに出せるか詳しく確認するで解説しています。

出生届に必要なもの

出生届では、医師や助産師が作成した出生証明書などを確認します。

母子健康手帳など、窓口であわせて確認するものが案内されている自治体もあります。

出生届を出す前に、出生届に必要なものを詳しく確認するも確認しておくとスムーズです。

2026年の出生届では子どもの名前のフリガナも確認する

2025年5月26日から、戸籍に氏名のフリガナを記載する制度が始まりました。

そのため、2026年に生まれた赤ちゃんは、出生届で届け出た名前のフリガナが戸籍に記載されます。

出生届を書くときは、漢字だけでなく、戸籍に記載するフリガナも正確に確認しましょう。

出生届をオンライン提出できる場合もある

現在は、条件を満たす場合にマイナポータルから出生届をオンライン提出できる仕組みがあります。

ただし、すべての自治体やケースで利用できるわけではありません。

オンライン提出を希望する場合は、

  • 対象の自治体が対応しているか
  • マイナンバーカードなど必要なものがそろっているか
  • 自分のケースがオンライン提出の対象か

をマイナポータルや自治体公式サイトで確認してください。

赤ちゃんのマイナンバーカードを出生届と同時に申請できる場合もある

希望する場合は、出生届とあわせて満1歳未満の赤ちゃんのマイナンバーカードを申請できます。

満1歳未満の乳児は特急発行の対象です。

出生届と同時に申請する場合は、赤ちゃん本人をカード申請のために窓口へ連れて行く必要はありません。

ただし、マイナンバーカードの申請自体は出生届とは別の任意の手続きです。

必要な方は出生届を準備するときに確認しておきましょう。

児童手当は出生日の翌日から15日以内を意識する

出生届を出したら、次に児童手当を確認します。

ここで特に注意したいのは、出生届を提出しただけでは児童手当の申請にはならないことです。

児童手当は別途申請する必要があります。

児童手当は原則として住所地の市区町村へ申請する

児童手当は、原則として申請者の住所地の市区町村へ申請します。

公務員の場合は、原則として勤務先で申請します。

赤ちゃんが生まれたら、出生日の翌日から15日以内を意識して手続きを進めましょう。

特に月末近くに生まれた場合は注意が必要です。

児童手当は原則として申請した月の翌月分から支給されますが、月末近くの出生で申請が翌月になった場合でも、出生日の翌日から15日以内に申請すれば、申請月分から支給される特例があります。

詳しくは、児童手当の申請期限を詳しく確認するで解説しています。

里帰り先で出生届を出しても児童手当は住所地へ

里帰り出産では、ここが特に間違いやすいポイントです。

里帰り先の市区町村へ出生届を提出できても、児童手当まで里帰り先へ申請するわけではありません。

児童手当は原則として現住所の市区町村へ申請します。

つまり、

「里帰り先で出生届を出したから、市役所関係の手続きは全部終わった」

とは限りません。

里帰り出産を予定している方は、出産前または出産後早めに、住所地の自治体で必要な手続きを確認しておきましょう。

赤ちゃんの健康保険加入を確認する

出生届・児童手当とあわせて、赤ちゃんの健康保険も早めに確認しましょう。

健康保険の手続き先は、親がどの健康保険に加入しているかによって異なります。

会社の健康保険の扶養に入れる場合

会社員などで、赤ちゃんを親の健康保険の被扶養者にする場合は、勤務先を通して手続きをするのが一般的です。

たとえば協会けんぽの場合は、被扶養者を追加するとき、原則として事実発生から5日以内の届出が案内されています。

ただし、この「5日以内」はすべての健康保険で一律という意味ではありません。

健康保険組合や共済組合などでは、手続き方法や必要書類が異なることがあります。

赤ちゃんが生まれたら、勤務先の人事・総務担当へ、

「子どもを健康保険の扶養に入れるために、いつまでに何が必要ですか?」

と確認しておくとスムーズです。

国民健康保険に加入する場合

親が国民健康保険に加入していて、赤ちゃんも国保へ加入する場合は、市区町村で手続きを行います。

国民健康保険の加入届出は、原則として資格を取得した日から14日以内です。

必要書類や申請方法は自治体によって異なるため、住所地の市区町村で確認してください。

2026年は従来の健康保険証ではなく資格確認方法も確認する

従来の健康保険証は新規発行されていません。

2026年現在は、マイナ保険証や資格確認書などを使って保険資格を確認する仕組みになっています。

赤ちゃんの健康保険への加入手続きが終わったら、医療機関を受診するときにどのように資格確認を行うのかも、加入する健康保険へ確認しましょう。

子ども医療費助成を申請する

赤ちゃんの健康保険とあわせて確認したいのが、子ども医療費助成です。

子ども医療費助成は全国の自治体で実施されていますが、制度内容は全国一律ではありません。

自治体によって、

  • 対象年齢
  • 所得要件
  • 自己負担
  • 通院・入院の扱い
  • 必要書類
  • 申請期限
  • 遡って助成される期間

などが異なります。

そのため、

「子どもの医療費は全国どこでも18歳まで無料」

などと一律には考えない方がよいでしょう。

住所地の市区町村で「子ども医療費助成」「乳幼児医療費助成」などの制度を確認してください。

健康保険の資格情報が必要になる場合がある

医療費助成の申請では、赤ちゃんが加入する健康保険の資格情報などを求められることがあります。

一方で、健康保険加入手続きが完了する前でも申請を受け付け、資格情報を後から確認する自治体などもあります。

健康保険と医療費助成の申請順は全国一律ではありません。

迷ったときは、住所地の自治体へ、

「健康保険の手続き中ですが、子ども医療費助成は先に申請できますか?」

と確認すると分かりやすいでしょう。

妊婦のための支援給付も手続き状況を確認する

2025年度から、妊婦への経済的支援は、法律に基づく「妊婦のための支援給付」として実施されています。

基本的な給付は、

  • 妊婦給付認定後に5万円
  • 胎児の数の届出後に胎児の数×5万円

です。

ただし、2回目の給付に必要な「胎児の数の届出」は、必ず出産後に行う手続きというわけではありません。

出産予定日の8週間前の日以降に行えるため、出産前にすでに手続きを済ませている場合があります。

まだ手続きしていない場合や、自分の申請状況が分からない場合は、出産後も自治体からの案内を確認しましょう。

出産育児一時金も確認する

公的医療保険に加入している方が一定の要件を満たして出産した場合は、出産育児一時金が支給されます。

支給額は原則として1児につき50万円です。

ただし、多くの場合は「直接支払制度」が利用されています。

直接支払制度では、健康保険から医療機関へ出産育児一時金が直接支払われるため、本人が50万円をいったん受け取ってから病院へ支払うわけではありません。

出産費用が一時金より少なかった場合

直接支払制度を利用し、実際の出産費用が出産育児一時金の支給額より少なかった場合は、差額を受け取れることがあります。

差額請求などが必要かどうかは、加入している健康保険へ確認してください。

出産育児一時金の請求が必要な場合、請求できる期間にも期限があります。

「病院で直接支払制度を使ったから何も確認しなくてよい」と決めつけず、退院時の明細や加入保険からの案内を確認しましょう。

働いている人は出産手当金も確認する

出産した方が健康保険の被保険者本人で、出産のため会社を休み、その期間に給与の支払いを受けていないなどの条件を満たす場合は、出産手当金の対象になることがあります。

出産手当金は、出産した人全員が受け取れる制度ではありません。

協会けんぽの場合は、原則として、

  • 出産予定日以前42日
  • 多胎妊娠の場合は98日
  • 出産翌日から56日

の範囲内で、仕事を休み給与の支払いを受けなかった期間などが対象です。

会社の健康保険に本人として加入している方は、勤務先や加入している健康保険へ確認しましょう。

育児休業を取る人は育児休業等給付も確認する

会社員などで育児休業を取得する方は、雇用保険の育児休業等給付についても勤務先へ確認しましょう。

育児休業関係には、

  • 育児休業給付金
  • 出生時育児休業給付金
  • 出生後休業支援給付金

などがあります。

2025年4月から始まった出生後休業支援給付金では、一定の条件を満たして本人・配偶者が育児休業を取得する場合などに、最大28日間、休業開始前賃金の13%相当が育児休業給付に上乗せされます。

ただし、一人親の場合など、配偶者の育休取得を要件としないケースもあります。

条件が細かいため、出産後の手続き一覧記事では「自分が対象になるか」を勤務先で確認することが大切です。

出産前から人事・総務担当へ、

「産後に必要な育児休業と給付の申請は何がありますか?」

と聞いておくと手続きを進めやすくなります。

自治体から出生連絡票などを案内される場合もある

自治体によっては、赤ちゃんが生まれたあと、

  • 出生連絡票
  • 出生通知票
  • 赤ちゃん訪問票

などの提出を案内している場合があります。

名称や提出方法は自治体によって異なります。

新生児訪問や乳児家庭全戸訪問、産後ケアなどにつながる場合もあるため、母子健康手帳や自治体から渡された案内も確認しましょう。

「出生連絡票」という全国共通の提出義務があるわけではありません。

自治体によって異なる部分として確認してください。

里帰り出産では手続き先に注意する

里帰り出産では、「今滞在している市区町村」と「住民票がある市区町村」が異なるため、手続き先を混同しやすくなります。

大まかに整理すると、次のようになります。

出生届

出生地・本籍地・届出人所在地へ提出できます。

そのため、里帰り先で提出できる場合があります。

児童手当

原則として住所地の市区町村へ申請します。

子ども医療費助成

住所地の自治体の制度を確認します。

赤ちゃんの健康保険

勤務先の健康保険なら勤務先、国民健康保険なら住所地の市区町村など、加入先によって手続き場所が異なります。

里帰り出産の場合は、出産前または出産後早めに、

「出生届以外に、住所地で出産後すぐ必要な手続きはありますか?」

と住所地の市区町村へ確認しておくと安心です。

出生届の提出先について詳しくは、出生届をどこに出すか詳しく確認するも参考にしてください。

夫・家族が代わりにできる手続きは?

出産後は、母親が入院していたり、体調が十分に回復していなかったりすることがあります。

父親や家族が手続きを進めることもあるでしょう。

ただし、すべての手続きを誰でも代理できるわけではありません。

制度ごとに「届出人」「申請者」が決まっています。

出生届

出生届では、父・母など法律上の届出人が決められています。

「届出人」と「実際に窓口へ書類を持参する人」の扱いなどについては、提出先の自治体へ確認してください。

夜間・休日に提出したい場合は、出生届を夜間・休日に出す場合の注意点を確認するも参考になります。

児童手当

児童手当にも、受給者となる申請者のルールがあります。

父母がともに子どもを養育している一般的な場合は、原則として生計を維持する程度の高い方が受給者になります。

代理提出やオンライン申請の方法は自治体によって異なるため、父親や家族が手続きへ行く場合は事前に必要書類を確認しましょう。

市役所へ行く前にまとめて確認するとスムーズ

出産直後に何度も役所へ行くのは大変です。

住所地の市役所などへ行く予定がある場合は、事前に次を確認しておくとスムーズです。

  • 出生届と同じ日に児童手当を申請できるか
  • 子ども医療費助成には何が必要か
  • 赤ちゃんの健康保険は勤務先と市役所のどちらで手続きするか
  • 児童手当の申請者は父母どちらになるか
  • 振込口座として何を準備すればよいか
  • 母子健康手帳が必要な手続きはあるか
  • 自治体独自の出生連絡票などはあるか

住所地で出生届を提出する場合は、窓口で、

「出生後に、このあと同じ庁舎でできる手続きはありますか?」

と聞いてみるのも一つの方法です。

出生届・児童手当・医療費助成などの窓口が同じ庁舎内にある自治体であれば、複数の手続きをまとめて案内してもらえることがあります。

ただし、自治体によって窓口配置や受付方法は異なります。

また、夜間・休日受付では出生届を預かるだけで、児童手当や医療費助成などの手続きはできない場合があります。

後日改めて手続きが必要になるものがないか確認しておきましょう。

出産後の手続きでよくある質問

出生届と児童手当は同じ日に手続きできますか?

住所地の市区町村へ出生届を提出する場合などは、同じ日に手続きできることがあります。

ただし、出生届と児童手当は別の手続きです。

出生届を提出しただけで、児童手当が自動的に申請されるわけではありません。

また、夜間・休日窓口では児童手当の申請ができない場合があります。

里帰り先で出産後の手続きを全部できますか?

すべてできるとは限りません。

出生届は里帰り先で提出できる場合がありますが、児童手当や子ども医療費助成は住所地での手続きが基本です。

健康保険も加入先によって手続き場所が異なります。

里帰り先で出生届を出しただけで手続きがすべて完了したと思わず、住所地の自治体でも必要な手続きを確認しましょう。

赤ちゃんの健康保険加入が終わっていなくても児童手当を申請できますか?

児童手当と健康保険加入は別の手続きです。

健康保険の手続きが終わるまで、児童手当の申請を待つ必要があるとは限りません。

児童手当には申請時期が重要なので、必要書類がそろっていない場合も含め、住所地の市区町村へ早めに確認しましょう。

夫だけで市役所の手続きをできますか?

手続きによって異なります。

出生届には届出人のルールがあり、児童手当には受給者となる申請者の条件があります。

父親が窓口へ行ける場合でも、

  • 誰の名義で申請するのか
  • 本人確認書類は何が必要か
  • 委任状が必要か
  • 母子健康手帳などを持参する必要があるか

を事前に自治体へ確認しておくとスムーズです。

まとめ|出産後は期限が近い手続きから順番に確認しよう

出産後は、出生届だけでなく、児童手当、健康保険、子ども医療費助成など複数の手続きがあります。

まずは、

  1. 出生届
  2. 児童手当
  3. 赤ちゃんの健康保険
  4. 子ども医療費助成
  5. 妊婦のための支援給付の手続き状況
  6. 対象者は出産手当金・育児休業等給付

という順番で確認すると整理しやすくなります。

特に、出生届は出生の日から14日以内、児童手当は出生日の翌日から15日以内を意識しておきましょう。

ただし、出生届と児童手当では提出先が異なることがあります。

里帰り出産の場合は、出生届を里帰り先へ提出したあとも、住所地で児童手当や医療費助成などの手続きが残っていないか確認してください。

出産直後は、赤ちゃんのお世話や出産した方の体調回復も大切な時期です。

すべてを一人で進めようとせず、家族や勤務先とも分担しながら、「期限」「手続き先」「必要書類」の3つに分けて、一つずつ確認していきましょう。

-子育て・出産